丸洗いしたら電源が入らなくなった!
いつもスマートまっくすをご愛顧頂きまして誠にありがとうございます。
スマートまっくす代々木駅前店の久保田です。
さて、この度のご依頼は、Xperia 1 SO-03Lの水没復旧のご依頼です。
防水なので本体を水洗いしたところ、電源が入らなくなったとのことでした。
実はこういったケースは度々修理のご依頼として承っています。
防水機能付きだから大丈夫!とジャブジャブ水道水で洗ったところ、数時間後には起動しなくなったという事例…。
数多くの防水スマホを分解・修理してきましたが、修理屋目線から申し上げますと、
【過信しないほうがいい】
という事です。
昔の防水ケータイといえば、一律してゴムパッキンが採用されていました。
今のスマホは防水両面テープで防水性能を維持しています。
ところが、両面テープは経年劣化によって必ず劣化します。
また、使用環境(お風呂・プール・海水etc)によっても、一発でスマホがダメになる事もしばしばあります。
他にもUSB端子に水が付着しており、気付かずに充電したらUSB端子が焦げて充電不能になったという事もございます。この方は焦げ臭い匂いで気付いて、すぐにケーブルを抜いたそうです。
石鹸で洗えるスマホ!なんてのも販売されておりましたが、私でしたら恐れ多くてとてもそんな事は出来ない…というのが正直な感想です。
つまる所メーカーがどんなに防水防塵スマホを今後販売しようとも、「不意に水が掛かった」「水たまりに落とした」などであれば、十分な効果は発揮するでしょうが、日常的に水場にお持込されるのはお勧めは出来ません。
さて、今回はどういった事が原因で起動しなくなったかを写真を使って解説してきましょう。
水没後の正しい対処方法とは
リアパネルを分解したら、すぐに本体内部に水が入り込んでいる事が分かりました。
カメラ横に水分が付着しています。
防水スマホの厄介な所は、一度中に水が浸入すると中々乾かないという事です。
ネットではよく間違った知識が散見されます。
【水分を抜くため、端末を振った】
【シリカゲルや米と一緒にジップロックにスマホを入れて水分を抜く】
【ドライヤーで乾かす】
これらは実は全て、あまり効果を発揮しません。
前述の通り、一度入り込むと水が抜け出す通路がほとんどないため、乾く事はありません。
もう大丈夫だろうと、充電器を挿したり、電源を入れたりして端末本体にトドメをさして復旧不能に陥る事もよくあります。
【水分を抜くため、端末を振った】→無事な回路に水が侵入して余計に故障します。
【シリカゲルや米と一緒にジップロックにスマホを入れて水分を抜く】→防水仕様のスマホは通気性がないため、ほぼ無意味です。
【ドライヤーで乾かす】→防水スマホに対して、ドライヤーの熱程度では水分の蒸発・気化に至りません。
水没した場合の最も有効な手段は
1.可能であれば電源を切る(バッテリーを外す)
2.すぐに修理店に持ち込む
3.分解して中の水分を抜く
最近のスマホではユーザー自身では分解できないようになっています。
正規のキャリアショップではこういった初動の対応はしてくれないので、やはり民間の修理店に持ち込むのが最も復旧確立を上げる有効な手段と言えるのではないでしょうか。
続いて基板のどこがショートしたかを確認するために基板を取り外します。
ショート箇所 判明
どうやら水が侵入し、最もダメージを与えていた部分はバッテリーコネクタ周りであったようです。
この場合、バッテリーの交換と基板側のオスコネクタを交換することで復旧する確率は高そうです。
今回の復旧において、Xperia 1のバッテリーの入手困難さや納期、費用などと折り合いがつかず、修理はお見送りとなりました。(2019年10月現在、Xperia 1の部品パーツの流通はほとんどありません)
水が入り込んでしまった、または入り込んだ可能性がある場合、決して長時間の放置はNGです。
すぐに修理店に持ち込んで内部の水分を取り除いてもらいましょう。
復旧する確率がグンと上がります。
今後ともスマートまっくすをどうぞ宜しくお願い致します。
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