突然起動しなくなってしまったiPhone13 Proの修理【基板復旧】
突然起動しなくなってしまったiPhone 13 Pro
今回は突然起動しなくなってしまったiPhone 13 Proの修理事例のご紹介です。
お預かり時に点検したところ、電流も0A(アンペア)で全く反応がありません。
症状から考えるに基板不良が疑わしいため早速分解を行います。
まずはパーツ交換を行います
まずは分解を行い、単純な部品交換にて復旧するか検査します。
バッテリー交換、画面交換など試しましたが全く改善が見られません。
やはり基板が疑わしいので、更に分解を進め基板を取り外します。
基板を詳細に検査します
まずはダイオード値や導通のチェックを行います。
調べてみた所、明らかに数値のおかしい箇所が存在することがわかりました。
2層基板を分割します
iPhone 13 Pro は基板が2層になっているので更に調査を進める場合は基板を分割する必要があります。
専用のヒーターで温度を適切に管理しながら基板を固定しているはんだを溶かし分割します。
破損箇所の特定を行います
原因箇所の特定のために安定化電源を所定の場所につなぎ、定格より弱い電圧を基板にかけます。
その際にサーモグラフィーカメラを用いて異常発熱の起きている箇所を特定します。
画面中央下部に小さく発熱している箇所が見つかりました。
破損している箇所を交換します
主電源回路のコンデンサが破損していることが特定できたため早速交換を行います。
下の画像は破損したコンデンサを取り外した状態です。
サクッと交換完了です!
2層基板を元に戻します
破損箇所の修理が完了したので、分割した基板をはんだでつなぎ直し元通りにします。
※破損箇所を修理するよりも2層基板を元に戻す作業のほうが大変ですね…
修理完了です!
パーツをすべて組み直し電源を入れた所無事に起動しました!
お客様のご希望だった内部データもすべて問題なし。これで修理は完了です!
この度も修理のご依頼をいただき誠にありがとうございます!
基板のコンデンサが破損する原因は様々ですが、一例として不適切なACアダプタや充電ケーブルの使用、電圧の変動する公共交通機関の電源コンセントの使用等が挙げられます。もし格安の充電器などをご使用中の場合は、今後も長く端末をご使用いただくために買い替えをご検討されたほうがいいかもしれません。
もちろん、いくら気を付けていても基板不良は偶発的に発生するものです。そんな場合は是非当店の基板修理サービスをご利用下さいませ。
作業の詳細 & 修理費用
メーカー | Apple(アップル) |
シリーズ | iPhone |
機種名 | iPhone 13 Pro |
故障内容 | 起動不良 |
作業内容 | チップコンデンサの交換 |
作業時間 | 1日〜7日ほど |
修理料金 | 修理料金はこちら |
修理店舗 |