Galaxy Note10+の電源が入らなくなった(基板復旧修理)
全く電源が入らなくなってしまったGalaxy Note10+
今回は突然電源が入らなくなってしまったGalaxy Note10+の修理事例のご紹介です。
店頭で充電器を繋いでみましたが0A(アンペア)と全く電気が流れていません…
こうなってくると基板が怪しいため早速内部の確認から作業を始めます。
まずは分解を行い簡単な検査から行います
まずは分解を行いバッテリー、充電口、電源ボタンなど起動に必要なパーツの仮付けチェックから行います。
色々と試しましたが全く改善が見られないため、やはり基板に原因がありそうです。
基板をフレームから取り出して更に調査を進めます。
基板を細かく調査します
Galaxy Note10+は最近のスマートフォンで良く見られるようになった2層基板構造を採用しています。
調べたところ今回は2層基板の内部に原因がありそうなので熱を加えて下の画像のように基板を分割しました。
疑わしい箇所を更に細かく検査します
検査中に電源回路に異常があることが判明していたため、安定化電源を使用して該当の回路に弱い電圧を直接印加します。
こうすることでピンポイントに異常箇所を特定することが可能です。(例外もあります)
下の画像はサーモグラフィーの様子ですが、電源IC近くのコンデンサが周囲より発熱していることが確認できました。
壊れたコンデンサを交換します
先程の作業で異常箇所が判明したので実際にコンデンサの交換を行います。
交換後に異常が改善されていれば一旦補修は完了です。
2層基板をもとに戻します
分割していいた基板を元に戻すために片側の基板にリボールを行います。
※下画像の基板の外周にぐるっとある細かなはんだの粒がリボールをした箇所です。
あとはもう一枚の基板と重ね合わせて丁寧に熱を加え再接合して基板の補修は完了です。
無事に修理完了です!
基板をフレームに収めて全てのパーツを元通りに組み上げたところ問題なく起動しました!
データも残っていたためこれで修理は完了です!
この度も基板修理のご依頼をいただき誠にありがとうございます。
Galaxyを含む昨今のスマートフォンは省スペース化のために基板が2層以上になっている機種が増えています。
バッテリーのスペースを広く取れるなどメリットもありますが、修理の難易度は格段に上がるため整備性が悪いのはデメリットですね。
当店には2層基板を含めた高難易度の基板修理に多数の復旧実績がございます。他店で断られたなどでお困りの際はぜひお気軽にご相談下さいませ。
作業の詳細 & 修理費用
メーカー | Samsung(サムスン) |
シリーズ | Galaxy |
機種名 | |
故障内容 | 起動不良 |
作業内容 | コンデンサの交換 基板修理の詳細はこちら |
作業時間 | 1日〜7日ほど |
修理店舗 |