突然起動しなくなってしまったAQUOS Sense5Gの修理【基板復旧】
突然電源が落ち、全く充電できなくなった
今回はバッテリー残量があるのに突然電源が落ちてから、全く起動しなくなってしまったAQUOS Sense5Gの修理事例のご紹介です。
充電器を繋ぐと1A(アンペア)~2Aほどが流れますが、充電中の赤ランプが光らず、全く動作している気配がありません。
まずはどこに異常があるか調べます
まずはお客様が原因を疑われていたバッテリーと充電口の交換から試します。
交換作業をしましたが改善が見られません、ここから更に基板以外のパーツを交換してみますが、それでも全く改善が見られません。今回の故障箇所は基板(マザーボード)のようです。
基板を検査します
基板が原因であることが判明したので回路を検査します。
詳細に調べたところCPU周りに異常があることが判明しました。
CPUを取り外します。
CPUの再実装で改善することが見込まれるため、早速取り外し作業を行います。
CPU以外の重要なチップに熱がいかないように専用の耐熱テープを貼り付け、安全に作業を行います。
※リボールや再実装の詳しい作業内容はこちらをご参照下さい。→Google Pixel 5a 起動不良修理
取り外しが完了しました。
パターン剥離の補修
CPUなどのチップは基板の曲がりに弱いため、補強するためのアンダーフィル(樹脂のようなもの)をはんだ接合部の隙間に充填しています。
この中でもAQUOSシリーズは非常に強固な素材が採用されていることが多く、どれだけ丁寧に作業を行っても画像の赤丸のようにパターンが剥離してしまうことがあります。
※CPUは熱に弱いため温め時間に限界があります。AQUOSシリーズの場合、規定の加熱温度ではアンダーフィルを柔らかくするのには足りないため、チップを取り外す場合はパターンの剥離をある程度許容する必要があります。
CPUは替えが効きませんが基板のパターン剥離は補修が可能なため、剥がれた中でも必要な箇所にはパターンの再建作業を行います。
※補修していない箇所は導通のない箇所になるため再建を行う必要はありません。
綺麗にパターンの再建が完了しました。
清掃とはんだボールの作成
パターンの補修が完了したので残ったアンダーフィルを綺麗に除去し、CPUにははんだボールも作成します。これで再実装の準備は完了です。
CPUの再実装完了
CPUにダメージが入らないように熱を管理しながら丁寧に実装します。
しっかりと固定が出来たら基板の補修は完了です。
無事に修理完了です!
基板の補修が完了したので全てのパーツを組み直し電源を入れます。
無事に画面が表示され内部のデータも全て無事でした!これで修理は完了です!
この度も基板修理のご依頼を頂き誠にありがとうございます!
実は多い基板原因の起動不良症状。当店では画面やバッテリーなどのパーツ交換はもちろんの事、高難易度の基板修理までワンストップでご対応が可能です。「他店で修理できないと言われた」「原因がわからないと言われた」といったような場合でも諦めずに是非当店にご相談下さいませ!
作業の詳細 & 修理費用
メーカー | SHARP(シャープ) |
シリーズ | Aquos |
機種名 | |
故障内容 | 起動不良 ※充電を挿すと電気は流れるが、赤ランプが光らず全く動作しない |
作業内容 | CPUのリボール作業 |
作業時間 | 1日〜7日ほど |
修理料金 | 要お問い合わせ 基板修理の詳細はこちら |
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