Xperia 1の電源が入らない…【基板復旧修理】
突然電源の入らなくなったXperia 1
今回は突然電源が入らなくなってしまったXperia 1 の修理事例のご紹介です。
意外と多いXperiaの起動不良はバッテリー劣化、基板不良など様々な原因が考えられます。
まずは早速分解を行い内部の調査から始めます。
まずは内部の状態を確認します
まずは背面パネルを剥がしてコネクタの外れやバッテリーの電圧チェックを行います。
特に異常箇所は見当たらず、バッテリー交換なども試しましたが分解前の動作チェック時と同様に電流が0.045Aほどしか流れていません…今回は基板に原因がありそうです。
基板を詳しく検査します
メイン基板を取り外し、各箇所の導通やダイオード値などを細かく検査します。
検査したところCPUに異常があることが判明しました。
おそらくチップのはんだボールが割れているのでリボールとチップ再実装での改善を狙います。
CPUとRAMを取り外します
早速CPUの取り外しを行います。
CPUはRAMと二階建てになっていて、アンダーフィル(樹脂接着剤のようなもの)も充填されているので、熱をしっかり管理しながら基板から1枚ずつ慎重に剥がし取ります。
リボールの詳細はこちら→Google Pixel 5a 起動不良修理
チップと基板を清掃します
取り外したチップと基板は、残ったはんだやアンダーフィルで汚れているので全て綺麗に清掃します。
時間をかけすぎるとパターンが酸化してしまったり、チップにダメージが残ったりするので手早く行います。
リボールと再実装
綺麗に清掃の終わったチップに均一なはんだボールを作成します。
粒の揃ったリボールを行わないと不良の原因になるため非常に重要な作業です。
リボールが完了したら、あとは基板に乗せて熱を加えながら再実装して補修作業は完了です。
修理完了です!
全てを元通りに組み直して電源を投入したところ、無事に起動しました!充電時の電流も正常な値が流れるようになりました。内部データも無事だったのでこれにて修理は完了です!
今回も基板修理のご依頼をいただき誠にありがとうございます。
Androidスマホの起動不良のご依頼は多数ございますが、ほとんどの場合でCPUのはんだボール割れが原因となっています。
また、スペックの高い端末ほどCPUが熱を持ちやすいため、はんだが熱で膨張と収縮を繰り返し割れ(クラック)が発生しやすい印象です。根本的な対策は難しいですが、熱対策として「重たいアプリの連続使用は避ける」「動画の撮影は休憩を挟む」などすることで長持ちするかもしれません。
もし起動不良でお困りの場合は、CPUの再実装までワンストップで対応可能な当店までお気軽にお問い合わせくださいませ。
作業の詳細 & 修理費用
メーカー | SONY(ソニー) |
シリーズ | Xperia |
機種名 | Xperia 1 |
故障内容 | 起動不良 |
作業内容 | CPUのリボール、再実装 |
作業時間 | 1日〜7日ほど |
修理料金 | 要お問い合わせ 基板修理の詳細はこちら |
修理店舗 |